「なんとかなるかな」

「ここ、なんか、熱がある」
駒ヶ根のライブハウス「Nirvash」でリハーサルを終えた「雪月花」のギター、朱音ちゃんが言いました。
その言葉を耳にはさんだアサクラは、
「えっ? 風邪ひいた?」と聞くと、彼女は笑いながら
「そうじゃなくて、このお店自体に熱を感じるってこと」

この意味が理解できたのは、ライブがすすむなかで、共演者の方々の演奏を聴きながら、またお客さんの様子、そしてライブが終わってからの打ち上げでいろいろな話を聞いてからのことでした。
このごろ切に感じることで、とくに都市圏で起こっているライブハウス文化の後継世代の先細りは、切実なものがあります。現在、ライブハウスシーンを支える世代の中核は、演者、観客ともに90年代初頭のバンドブームの人たちで、年齢としては40代からそろそろ50歳前後にかかってきています。そのあとは、マンガ「けいおん」などの影響で音楽を始めた世代もありますが、規模ははるかに小さく、その人たちでさえ、30代半ばにさしかかっています。今回も、名古屋の「Cafe 花音」にお世話になった際、店主元橋さんとライブ後、こういった憂うべき内容の話をしたものでした。ところが、駒ヶ根だけでなく、これは上諏訪でも同じだったのですが、アサクラが感じたのは、「ここには未来がある」ということでした。20代から下は高校生まで、ここでは世代がつながっている。
実際、ライブ前にも、終わった後にも、用事で近くまで来たという若者たちが顔を出して店長さんやお店の人たちと楽しそうに話をしていました。ライブハウスの経営は地元との摩擦も含めて大変とのことですが、若者たちのよりどころになりながらお店をかまえ、それを出演者、周辺の人たちがささえている姿がありありとみえました。もしかしたら、なんとかなるかもしれない。アサクラはそんなふうにを思いました。
それと、「ここ、なんか熱がある」
その空気感だけで、磁場を感じとる朱音ちゃんもたいしたものです。

そして、このツアーの成功はそれぞれのお店が力量ある共演者をお世話してくださったからこそです。
Cafe 花音(高蔵寺) man of the moment
Nirvash(駒ヶ根) 高谷義信,GILL&TAKE
ドアーズ(上諏訪) ヤナギ,神風,Midnight flight,ヰタルオールドマン
みなさん、ありがとうございました。